一緒に働く

生涯現役で子どもの成長を見守りたい

スタジオplus+ 教室長

 

37年間の教員生活

千葉で37年間教職につき、教育現場で子どもと接する仕事を中心に行ってきました。教員免許は時代の変化に合わせて、大学に通いながら取得していきました。教員をしていたときに、千葉県で初めて県立の養護学校(現:特別支援学校)が出来ました。当時は32歳くらいだったかなと思います。

普通級とは異なるカリキュラムで教育ができることに関心をもって異動を決めました。当時はまだ、特別支援教育も研究として確立されていないものが今以上に多かったんです。そんな中で、勤務先の校長先生が長期の研修に参加させてくれて、多くの研究者と話をして、特別支援の素晴らしさをさらに見出していくことができたのかなと思っています。

定年で退職した後も、職業センター、高校のカウンセラー、ハローワークでの障害者の職業相談など、第一線で働くことを自分の軸として仕事をしてきました。

そして今、またこうして教育の現場で働いているのは、子どもと一緒にいることが何よりも楽しかったからです。発達障害は、近年まで大きく取り組んでこられなかった新しい分野ですよね。その、まだまだ未知な分野を、教育の視点から第一線で取り組むことが面白いんです。そして、子ども達が成長する機会に、毎日接することができることは教師冥利に尽きますね。

私が入った当時は、代表の不破さんとインターン生しかいなかったんです。そこに参画していこうと思ったのは、事業の土台作りから教育の現場を立ち上げていきたいと思ったからです。でも正直、ここまで大きくなるとは思ってなかったですよ。(笑い)不破さんが法人に変えて、すぐ「来年は新しい教室立ち上げるよ!」って言われて…こんなにも頑張れる原動力がある人って本当にすごいと思いましたね。

SSTが生まれた日

前職で発達障害を持った大人と接してきて、気になったていたことがあったんです。例えば、地域の人との関わりを円滑に行えなかったり、職に就くことへの基盤になるお金の計算や漢字の読み書きがきちんと理解できていなかったり…。その、生きる上での基盤を子どもの時から支えることにより、自分で将来への道を切り拓いていける子どもたちが増えるといいなと思いながら、毎日子どもたちと過ごしています。

その思いを具体化したのがSSTです。塾の指導では、机に向かって思考をすることや、課題に取り組むことが中心なので、もっと発達障害を持つ生徒の生活を支えたいと思って、土曜日にSSTを行うことを提案しました。
SSTを行う上では、学校心理士の勉強をする中で学んだ知識が頼りになっています。生徒一人ひとりが授業では見せない反応や表情をすることで新たな発見があり、次のステップへのきっかけになると考えて活動しています。

また、私などの講師にとっては当たり前だと感じていたことが、生徒にとっては経験したことがなかったり、理解することや学ぶことが難しいことだったりと、講師にとっても、生徒にとっても、いろんな発見があることが重要だと思っています。日常生活を子どもの視点から切り取ると、大人には生まれない疑問が出てきて、驚くことも多いです。
その素直な疑問を授業に活かして学んでいくことができると、勉強面と生活面で相互に成長が見られて、この仕事をやっていてよかったなと、改めて思いますね。

生徒一人ひとりの躓きに、きちんと大人が気付き、それぞれに合った支援をすることで、生徒の成長につながることに希望を持って接していきたいですよね。

子どもと向き合うことが何よりも楽しい

一番大変な事は、生徒の対応ですかね?自分をコントロールするのが苦手な子や、机の下やトイレにこもってしまう子にも、たくさん出会ってきました。教員をしていたときから接してきた、多くの子どもたちも含めて、本当に豊かな巡り合いだったなぁと思います。

一人ひとりの状況が違う中で、その子にあった対応を考え、繰り返してみることで、結果として信頼関係を築くことにつながるというのが、実感として大きいです。そういう子ども達の成長を支えていられることが好きで、あまり大変さを感じていないような気がします。良い思い出しか残っていないんですよね。(笑い)

子どもと接するときに、子どもと同じ目線で楽しめる遊び心とか、当たり前だと思っていたことにも、改めて興味や楽しみを一緒に見出せることが大切ですよね。その方が授業をしているのも面白くなってきますからね。

あと、スタジオplus+に通ってくる生徒には、学校やご家庭では出会わない大人との関わりが大切で、コミュニケーションをとって喜ぶ姿が素敵だなぁと思います。その子にとって、新たな挑戦が出来る場であることも大切なことだと感じます。
子ども達は、先生との他愛ない話の中から生まれる、生徒自身の成長に気付き、日常生活を楽しそうに話しながら、大人にはない発想や気付きを与えてくれる素敵な存在です。

これからは生徒の未来を支える仕事がしたい

ダイバーシティ工房も基盤が出来てきたので、人生最後の仕事?(笑い)として、就労支援の事業を立ち上げたいと思っています。2年以内に実現できたらいいですね。

ここを卒業した生徒が、高校生として立派な姿を見せてくれた時は本当に嬉しくて、やりがいを感じます。今はまだ高校生だけど、これから大学生、そして社会人へと益々成長していく姿を見守っていきたいと思います。日々接している生徒の成長が、これからの将来につながると感じられることが嬉しいことですもんね。

そういう意味でも、ここを卒業していった生徒の就労支援をハローワークなどと連携して行いたいです。学習の基盤で学んだことを発展させて、社会で自立して生きていける人をたくさん育てていけたらいいなと思っています。

人を育てるこの仕事はとても価値があります。人と向き合う仕事の可能性は広大で、生徒一人ひとりが、どのように羽ばたいていくかが未知数です。そんな可能性をたくさん秘めた子どもたちに関われるからこそ、やりがいも大きいです。
また、一緒に働く人を大切に出来る仲間がいる職場だからこそ、教育を行えるのかなと感じています。人を大切にすること、人を好きになることから教育は始まりますからね。

そして何よりも自分の力を発揮できる職場です。ものづくりはマニュアルがあるけど、教育は生きもので正解がありません。生徒だけでなく自分や周囲の人が、日々成長し変化していくことが楽しいと思えることが大切かなと思っています。
子どもが好きで、人と接することが楽しいと思える方と、一緒に働けることを楽しみにしています。


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